日本人にとって紅葉(こうよう)は、秋の訪れを五感で味わう大切な季節の風物詩です。山々や寺社の木々が赤や黄に染まりゆく風景には、移ろいの美しさや儚さを愛でる心が映し出され、古来より和歌や俳句にも数多く詠まれてきました。
北から南へとゆっくり進む「紅葉前線」を追いかければ、長い期間にわたって日本各地の絶景を楽しむことができます。
全国のおすすめ紅葉スポット5選
① 大雪山(北海道)
凡その見頃:9月中旬〜10月上旬(標高や天候により前後)
日本で最も早く色づき始めるエリア。ナナカマドやダケカンバが山肌を鮮やかに染め、雲海とのコントラストが幻想的です。層雲峡温泉を拠点にロープウェイで空中散歩を楽しむのもおすすめ。
- アクセス:旭川駅から車で約90分(層雲峡温泉)
- 推奨宿泊地:層雲峡温泉

② 日光(栃木県)
凡その見頃:10月中旬〜11月上旬(奥日光は早め)
世界遺産の社寺と自然の調和が見事。いろは坂は日本屈指の紅葉ドライブコースで、奥日光・中禅寺湖では湖面に映る紅葉も美しい。東照宮や華厳の滝と合わせて一日満喫できます。
- アクセス:浅草・北千住から特急で東武日光駅へ約2時間
- 推奨宿泊地:中禅寺温泉/日光湯元温泉

③ 上高地(長野県)
凡その見頃:10月上旬〜下旬
穂高連峰を望む名所。カラマツやシラカバが黄金色に染まり、梓川の清流とのコントラストが絶景。朝霧に包まれる時間帯は一段と幻想的で、河童橋周辺の散策が人気です。
- アクセス:松本駅からバスで約90分(一般車はマイカー規制区間あり)
- 推奨宿泊地:上高地温泉ホテル周辺

④ 京都・嵐山(京都府)
凡その見頃:11月中旬〜12月上旬
古都・京都を代表する紅葉名所。渡月橋から望む山肌の錦はまるで絵画のよう。天龍寺や常寂光寺など寺社庭園の紅葉、夜間ライトアップも見応えがあります。混雑を避けるなら早朝が狙い目。
- アクセス:京都駅から嵯峨野線で嵯峨嵐山駅へ約12分
- 推奨宿泊地:嵐山温泉/市内中心部

⑤ 耶馬溪(大分県)
凡その見頃:11月上旬〜下旬
奇岩と渓谷美が織りなす九州屈指の紅葉名所。中でも「一目八景」からの眺めは圧巻で、赤・橙・黄のグラデーションが渓谷を彩ります。紅葉と温泉、地元グルメ(しいたけ・川魚)を一緒に楽しみましょう。
- アクセス:JR中津駅から車で約40分
- 推奨宿泊地:深耶馬溪温泉/中津市内

紅葉をより楽しむためのヒント
- 早朝・夕方は柔らかな光で写真映え。平日・早朝は混雑回避にも◎。
- 山岳地は冷え込みが強いため、防寒・レインウェア・歩きやすい靴を準備。
- 紅葉前線は北から南へ約1か月かけて進行。時期をずらせば複数の名所を楽しめます。
- 最新の交通・規制・ライトアップ情報は公式サイトで事前確認を。
まとめ
紅葉は「日本の秋の美」を象徴する自然の芸術。色づく山々や寺社庭園を訪ねる旅は、日常を離れて心を整える時間をもたらしてくれます。旅の計画にあわせて、今年のお気に入りの一枚を探しに出かけましょう。
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